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2016.04.26

【関西経済連合会での講演】

昨日4月25日、恐れ多くも大阪・関経連(関西経済連合会)さんの会合で講演をさせていただきました。
会は冒頭で熊本地震の犠牲者の方々に黙祷を捧げ、厳粛な中スタート。
関経連、という名称から、どういう方がいらっしゃるか頭ではわかっていても、実際に参加者リストを頂き、日本の経済を牽引している企業の幹部のお名前がずらっと並んでいるのを見て狼狽してしまい、直前になって「どうしよう」と焦燥感が拭えない状態になってしまいました。関係者によると普段よりも参加が多かったとの事。
講演前の昼食会も皆さんスタートから10分もしないうちに食べ終わっていて、片付いてないのは私だけ。食べるのが早い私にはあまりないシチュエーション。どれだけ緊張が高まっていたのか。
普段、私を支えてくれている事務局スタッフは「参加する人たちは八木さんに経済の話を期待している訳じゃないから大丈夫!」と微妙な励まし(笑)があったが、どうにも落ち着かない。
去年の自民党本部での上映会挨拶の時は、私を知る方から「八木さんらしくない。借りて来たネコみたい。」とダメ出しされた事を思い出し、「背伸びせず、自分らしく、大きな声で」と自分に言い聞かせてはみるものの、挨拶と違い1時間の講演となると、これも私には大きなハードルだった。
経済と「ザ・コーヴ」と私の映画の関係性があるとすれば、
日本国内ではWAZA水族館問題、国際裁判のICJの判決と反捕鯨勢力が増し二次被害が起きている事。また、海外で商談の際に「ザ・コーヴ」を引き合いに残虐な日本人だからね、と不利に持っていかれるケースがある、という話を聞いていた事など。
昨年8月に「ビハインド・ザ・コーヴ」のニュースが世界で流れた際には、海外に住む邦人の方から涙が出ました、と多くのメールもいただいた。「ザ・コーヴ」が公開されて既に6年にもなるが、日本国内よりも海外での反応・影響が現在も拡大していることを目の当たりにしてきた。
ここの体験談をじっくり話すべきだったが、頭からすっかり飛んでしまった。講演の「映画を作るまで」というタイトルに、無意識に固執してしまったのかもしれない。
皆さん、私の慣れない講演を寛容にご清聴くださっていたけれども、私を知る仲間がいたら間違いなくダメ出しされていただろう。
私が自虐的に「慣れない講演ですみません」と言った瞬間、会場の皆さんが笑っていたのがその証拠。(苦笑)
自分の至らなさの大反省で気分が沈み海底まで行ってしまいそうだったけれども、いつか出席された方から「講演はまだまだだったけど頑張ってるね」と言われるようにしたい。
この作品は捕鯨問題だけの話にとどまらず、宗教観、人種差別意識、戦争認識、国連の機能、残虐とは何かについて、、、などなど現在起きている多くの因子が埋め込まれている。
お声がけしてくださった関経連の方に感謝するとともに、この反省を糧に、世界が反応した捕鯨問題の映画『ビハインド・ザ・コーヴ』が小さくまとまってしまわないよう努力していくしかない。
大阪の帰りには急遽、京都で途中下車し、つい先日公開が始まったばかりの京都みなみ会館に立寄り。

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